WORKS 浴室・キッチン・トイレ・洗面所を丸ごと交換。築40年物件の水回りリフォーム
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施工事例データ
住所 | 沼津市 |
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施工箇所 | 水回り4点改修 |
費用 | 394万円(税込) |
工期 | 2週間 |
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今回リフォームのご依頼をいただいたのは、お若いご夫婦が新居として購入された中古物件です。
奥様のご実家が近く、生活の利便性が高いことが購入の決め手になったそうです。
築年数は40年以上で、昔ながらのタイル貼りのお風呂は、今回のリフォームでユニットバスへの交換を予定しています。

以前の家主様がガス給湯器を設置されたとのことですが、この物件ではかつて、浴室に隣接する形でガス風呂釜が設置されていたようです。
そのため、風呂釜のスペースを確保するために、浴室がご覧の通り凹んで狭くなっていました。
ユニットバスを設置する際、多少であれば既存の凹みに合わせて施工することも可能ですが、それでは浴室の狭さは解消されません。そこで今回は、外壁から解体し、浴室を広げることにしました。
これに伴い、屋外のガス給湯器も移設が必要となります。
さらに、現状追い焚き機能がないため、この機会に追い焚き機能付きの給湯器に交換し、新たな快適機能を追加します。

浴室の窓については、お客様も私たちも最後の最後まで悩みました。
最も費用を抑え、かつ浴室を暖かく保つ方法は、ユニットバスの壁で窓を完全に塞いでしまうことでした。
しかし、そうすると日中でも浴室が真っ暗になってしまうため、採光の面で大きなデメリットが生じます。
窓を残す方法も様々検討しましたが、最終的にはユニットバスの壁で窓を塞ぐという選択に至りました。
採光よりも、お客様にとっての暖かさと費用のメリットを優先した結果です。

浴室を解体する際、洗面所に隣接する壁や床の一部も同時に解体されるため、浴室のリフォームと合わせて、洗面所も一緒にリフォームを進めます。
ここで部分的に補修しても、将来的に洗面所全体を本格的にリフォームする際に、同じ箇所を再度触ることになり、補修費用が無駄になってしまいます。
そのため、通常、浴室と洗面所が隣接している場合は、セットでのリフォームが最も効率的で経済的です。
これにより、二度手間を防ぎ、全体の仕上がりもより美しくなります。

洗面所内が非常に狭く、現状の開き戸が洗面所側に開くタイプのため、デッドスペースが生まれ、使い勝手が悪いというお悩みでした。
そこで今回のリフォームでは、この不便な開き戸を引き戸へ交換します。
これにより、ドアの開閉スペースが不要になり、洗面所内の限られた空間を最大限に有効活用できるようになります。
ニラスイホームによる施工中の様子


まずは各所の養生からスタートしていきます。
今回は、玄関からキッチンにかけての廊下など、床全体にフローリングを増し張りするため、養生は簡易的なものに留めています。
これは、しっかりと養生しすぎてしまうと、その分、養生の手間や剥がす手間が余計にかかってしまうためです。

浴室の床や、以前出っ張っていた部分を解体すると、下地が土の状態になっていたり、新しく外壁を立ち上げるために基礎が必要な箇所が出てきます。
そのため、これらの部分にはコンクリートを打設し、しっかりとした土台を築きます。
コンクリート打設時には、飛び散りを防ぐために上からブルーシートで養生を行います。
コンクリートの打設が完了したらこのブルーシートを剥がし、その下にある紙の養生を露出させます。
このような簡易養生は、作業後に簡単に剥がせるため、工事後の清掃もスムーズで手間がかかりません。

浴室の解体工事が順調に進んでいます。
後の配管工事で排水管は移設しますが、解体作業中に破片やゴミが入り込まないよう、しっかりと蓋をして保護しながら作業を進めています。
これにより、配管トラブルを未然に防ぎ、次の工程へとスムーズに移行できます。

現在のタイル貼り浴室の床下は、ご覧のように基礎がなく土の状態になっています。
ユニットバスは多数のボルト脚で全体を支える構造のため、この土の上に直接ボルト脚を立てることはできません。
そこで、まずは土の上にコンクリートを打設し、強固な基礎を築きます。
この際、ユニットバスのボルト脚の長さを逆算してコンクリートの高さを調整することで、ユニットバスの床と洗面所の床の高さをぴったり合わせ、段差のないバリアフリーな仕上がりを実現します。
これにより、浴室への出入りが格段にスムーズになり、安全で快適な空間が生まれます。

床を上げる分、浴室の天井も高くなるため、設置予定のユニットバスの図面を基に、必要な天井高をしっかりと確保します。
また、ユニットバスには通常、換気扇が天井裏に設置されるため、換気扇の本体の高さも考慮に入れる必要があります。
今回は通常の換気扇ですが、もし暖房乾燥機能付きの換気扇を設置する場合は、本体が大きくなるため、その分のスペースも加味して慎重に確認を進めます。

洗面所のリフォームでは、まず腰高まであったタイルを解体し、新しい洗面化粧台へと交換します。
また、今回は戸建ての1階ということもあり、万が一漏水しても被害が少ないため、洗濯機パンも撤去します。
洗濯機パンはホコリが溜まりやすく掃除が大変なため、お客様が特に必要性を感じていない場合は、1階のケースでは撤去をご提案しています。これにより、よりすっきりとした清潔感のある洗面所になります。


洗面所の腰高まで貼られていたタイルを全て剥がしました。
タイルが残った状態ではクロスをきれいに張ることができず、また、タイルの厚みで壁に段差が生じてしまいます。
最終的に壁全体をクロスで仕上げるため、タイルを完全に撤去し、壁の段差をなくすための下地処理を進めていきます。

キッチンの解体していきます。
今回は、キッチン本体と吊戸棚に加え、背面にあった造作の食器棚も撤去します。
この食器棚は、元々LDKとして一つの空間だったお部屋を、居間とキッチンに間仕切るために造られたものと思われます。
居間とキッチン両方から食器が取れる便利な造りでしたが、その反面、居間への冷気の侵入を許してしまうというデメリットもありました。
この問題を解消するため、新たに間仕切り壁を造作し、居間とキッチンをしっかりと分離します。
これにより、冬場の寒さ対策にもなり、それぞれの空間がより快適になります。

キッチンと居間の間仕切り壁を造作しています。間仕切り壁は間柱という専用の骨組み材を先に立てて、それらに壁を貼り付けていきます。

新しい間仕切り壁を張る前に、コンセントやスイッチなどの電気配線を行います。TVのアンテナ線なども、このタイミングで適切な位置へ移動させます。
キッチン側、居間側どちらにも配線が可能なので、お客様と事前に大まかな設置位置を確認し、決定しておきます。

電気配線はキッチンだけでなく、浴室でも同様に事前に行う必要があります。
ユニットバスが設置された後では配線作業が非常に困難になるため、写真のように事前に必要な配線を伸ばし、まとめて準備しておきます。
この段取りはスムーズな工事進行には不可欠です。

洗面所の入口ドアを引き戸に変更する際、既存のブレーカーが新しいドアに干渉してしまうため、ブレーカーを反対側のキッチンへ移設します。
ブレーカーには、外部から引き込まれている私たちでは直接触ることのできない「幹線」という部分があります。
これは短くすることはできますが、残念ながら延長することはできません。そのため、新しい設置位置については、現場の状況を確認しながらお客様とご相談し、最適な場所を決定していきます。

以前の給湯器には追い焚き機能がなかったためリモコンは一つでしたが、今回新たに追い焚き機能を追加するため、浴室内に新しいリモコンが設置されます。
そのため、このタイミングで浴室リモコン用の配線を新規で敷設しておきます。
この作業を忘れてしまうと、後から配線を新設することができなくなり、浴室内のメインリモコンが設置できなくなってしまいます。

キッチンのレンジフード電源も、このタイミングで移設しておきます。
以前は壁に直接設置されたプロペラタイプの換気扇でしたが、新しいキッチンにはシロッコファンタイプのレンジフードを設置するため、排気口の変換が必要です。
既存の壁の開口はしっかりと塞ぎ、新しいレンジフードに合わせて添付のアルミダクト用の穴を開け直し、配管を接続します。


キッチンの各所にあるコンセントやスイッチも、このタイミングで移設を行います。
今回キッチンのサイズが変更になるため、新しいレイアウトに合わせて使いやすい場所へコンセントやスイッチの位置を変更します。
さらに、今回はコンセントを新設することも可能です。
昔の家は電化製品が少なかったためコンセントの数も限られていましたが、現代のライフスタイルに合わせて、使い勝手の良い場所にコンセントを増やしていきます。

電気配線の移設が完了したら、次に各所の下地補修を進めていきます。
電気配線のために開けた天井や壁の穴は、このタイミングでしっかりと塞いでいきます。
特に洗面所では、腰高まで貼られていたタイルを剥がしたことでできた壁の段差を解消するため、既存の壁の厚みに合わせた壁材で塞ぎ、段差のない平らな壁面にしていきます。

洗面所のドアも新しく交換します。既存の開き戸から、ご要望通り引き戸に変更します。
この変更に伴い、元々の洗面台の位置では新しい引き戸と干渉してしまうため、洗面台もドアを避ける位置へとずらして設置します。
これにより、洗面所内の動線がスムーズになり、より使いやすくなります。

ブレーカーを洗面所側からキッチン廊下側へ移設したので、元々配線の為に空いていた穴も塞いでいきます。

キッチンと居間を分ける新しい間仕切り壁が完成しました。
壁を立てる前にしっかりと配線しておいたコンセントやスイッチも、これで無事に壁の表側に出すことができました。これで、新しい空間での電気製品の使用もスムーズになります。

浴室の拡張に伴い解体した凹んでいた部分の外壁は、現在、外が見えてしまう状態でしたが、木材で壁を造作し、既存の壁と同じモルタルで丁寧に仕上げていきます。
通常、モルタル補修を行った箇所は周囲の壁と色を合わせるために最終的に塗装しますが、今回はお客様のご要望で、今回の費用をなるべく抑えたいとのことでした。
防水性には問題がないため、このままの状態で外壁の補修を完了いたします。
これは、将来的に外壁全体の塗装をお考えであることから、今回の部分的な塗装費用を省くという判断となりました。

キッチン周辺の下地補修が完了し、いよいよ新しいキッチンの組み立てを行います。
今回導入いただいたのは、リクシルのシステムキッチン「シエラ」です。
当社がご提案するシステムキッチンの中でも、最もお求めやすい価格帯でありながら、高い機能性を持つ人気の商品です。
レンジフード、蛇口、コンロに加え、下台の収納を開き戸仕様にしていただくことで、非常にお得にキッチンをリフレッシュすることが可能となります。

洗面所とトイレの照明器具を外し、シーリングライトへ交換しました。
これまでの古い照明器具は、電気配線が器具に直接接続されているタイプが多く、万が一故障してしまうとご自身での交換が難しいという問題がありました。
しかし、写真のようなシーリングタイプであれば、コンセントのようにご自身で簡単に着脱が可能です。これにより、もし器具が故障しても、ご自身で手軽に新しいものに交換できるようになり、安心です。
施工が完了しました

トイレの改修が完了しました。お客様は将来ウォシュレットが故障した際のことを考慮し、タンク、便器、便座がそれぞれ別々になっている「組み合わせタイプ」をお選びいただきました。
これにより、万が一の故障時にも、必要な部分だけを交換でき、メンテナンス費用を抑えられます。
また、以前から床がぶかぶかになっていたため、今回は既存の床の上にフローリングを重ね張りしたことにより、下地の補強と同時に見た目の化粧も行っています。
通常、トイレの床はクッションフロアで仕上げることが多いのですが、その場合は大工工事で構造用合板などを使って補強し、その上からクッションフロアを張る必要があります。
クッションフロアで仕上げるための追加費用を抑えるため、今回はフローリングの重ね張り工事のみに留め、費用を圧縮しました。

浴室の設置、電気・給湯・給水の接続が全て完了しました。
今回お客様にお選びいただいたのは、リクシルのユニットバス「リデア」です。
キッチンの「シエラ」と同様に、価格的にも非常にリーズナブルでありながら、高い機能性を持つ人気機種です。
また、最後までお悩みになられていた窓の部分ですが、塞いでも違和感がなく、結果的にコストも抑えられ、お客様にもご満足いただけたようです。
冬場は窓からの冷気が入ってこなくなるため、これからはより快適なバスタイムをお過ごしいただけると思います。

洗面台もドアに干渉しないように少しずらし、交換しております。こちらもコスト重視でお選びいただいた商材で、TOTOのVシリーズというものをご選定されております。

洗面台を窓側にずらしたことで洗濯機パンに干渉してしまうため、今回思い切って洗濯機パンを撤去しました。
これにより、ホコリが溜まりにくくなり、お客様にはより快適にお使いいただけそうです。
また、洗濯機の蛇口も緊急止水機能付きのものに交換させていただきました。
万が一、蛇口が開いたままホースが外れてしまっても、水が出続ける心配がない優れものですので、より安心してお使いいただけます。

キッチンの床も、べこべこと沈む状態だったため、トイレと同様に既存の床の上からフローリングを重ね張りしました。
これにより、下地の補強と同時に見た目の美しさも向上しています。
美観は最低限に抑えつつコストを削減したいというお客様のご意向で、クロスやキッチンパネルは必要最小限の範囲に留めました。
しかし、その中でも利便性を最大限に追求したいというご希望があったため、キッチンパネルはマグネットが付くタイプのものをご選択いただきました。
広範囲にわたってパネルを張ったことで、メモやレシピ、お子さんの作品などを手軽に貼り付けられるようになり、非常に便利です。
今回は、「最低限の機器交換と、悪くなっている部分の修繕」というテーマでご提案させていただきました。
ニラスイホームでは、お客様のニーズを細かくお伺いし、最適なプランをご提案させていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。